先天性の感音性高度難聴で生まれてきた次女とまちゃんの育児記録です。
今回は1歳の誕生日を迎えた頃のことをお話ししたいと思います。
主な出来事は
- 聴力検査の結果が好調に!?
- 早くもイヤモールドを作り直す
です。
他の時期についてはこちらの【難聴児育児記録】一覧からご覧ください。
育児記録
生後10ヵ月(補聴器装用4ヵ月目の聴力検査)
難聴児支援センターでは定期的に聴力検査をしてもらいます。
前回の聴力検査が生後7ヵ月の頃だったので、3ヵ月が経ってどのように変化しているかを調べるため聴力検査をしてもらいました。
こちらが結果のオージオグラムです。
生後5ヵ月の裸耳(補聴器を装用していない耳)と初めて補聴器を装用したときの生後6ヵ月装用の結果と比較しています。
こちらは前回の聴力検査(生後8カ月両耳裸耳・装用)の結果と比較したものです。
なんと!45dBの音で反応が見られるようになってきました!!
裸耳の状態では80dB程度の音しか聞こえないのが、35dBほど小さな音も聞こえるようになっています。
45dBの音というと音の大きさと音の種類についての表で見ると「静かな会話」の音の大きさが聞こえるくらい。
それってつまり私が話しかけている声も聞こえているってこと?!
その通り!補聴器を装用している状態で私が名前を呼びかけると、確かに反応することがあるんです!
自分の声に反応してくれることの嬉しさ・・・聞こえない子どもを持つ親にしか分からない幸せです。
でも、まだまだ補聴器を装用していられる時間が短いのでなんとか気を紛らわせて長い時間装用できるようにしないといけません。
生後11ヵ月(イヤモールドの作り直し)
生後5ヵ月の時に型取りをして作ったイヤモールドのサイズがもう合わなくなってきました。
生後5ヵ月(ABRの再検査、イヤモールドの型取り)
小さければ小さいほど身体の成長が著しいので、耳の大きさも変わってきます。
サイズの合わないイヤモールドを使っていると、「ピーピー」という音漏れの音がしたり(ハウリングすると言います)、補聴器が耳から外れやすくなります。
ただでさえ気になって補聴器の装用を嫌がるのに、そんなイヤモールドでは更に補聴器の装用を嫌がってしまうということで、補聴器屋さんでイヤモールドの作り直しをしてきました。
以下のような流れで型取りを行います。
- 耳の中に綿に糸の付いた耳栓を入れます。
- 型を取るための素材(時間が経つと固まる粘土のようなもの)を針のない注射器で耳に注入します。
- その状態で5分程待ちます。
- 固まってきたら型取りの素材をそーっと外してもらって終了です。
固まるまでの5分間に子どもが耳を触ったりするとやり直しになってしまうので、この間は子どもの気を逸らせたり、手を抑えたり親は必死です(笑)
型取りは片耳ずつ行うのでトータル約20分くらいかかります。
イヤモールドが完成するまでだいたい1週間程度かかります。
我が家で利用している補聴器屋さんは家から1時間と意外と遠いので、完成したイヤモールドは郵送で送ってもらっています。
費用はイヤモールド1個につき7000円かかりますが、とまちゃんは障害者手帳を持っているので1割負担の700円で購入することができました。
価格(イヤモールド2個) | 自費負担額 | 公費負担額 |
14,000円 | 1,400円 | 12,600円 |
2個で自己負担金1,400円!
補装具費の支給制度
ありがたいですねぇ~。
1歳(補聴器装用半年目の聴力検査)
イヤモールドの作り直しなどもあったので、難聴児支援センターでまた聴力検査をしてもらいました。
なっ!なんと!生後10ヵ月の時の好結果45dBを上回る35dBで反応するようになっていました!!
35dBの音というと音の大きさと音の種類についての表で見ると「ささやき声」の音の大きさが聞こえるくらいです。
ささやき声がほんとに聞こえるの?!と疑いたくなります(笑)
そうなんです・・・ほんとに「ささやき声」が聞こえるかというとまた別の話になります。
感音性難聴は音がくぐもって聞こえるので音が鳴ってると認識できても、言葉として認識できるかといえばそれは難しいかもしれません。
でも、音としては認識できるようになってきただけでもすごいことです!
そして、とまちゃんの場合、高い音が苦手なようで低い音より15dBほど聞こえが悪いです。
その子によって得手不得手な音の高さがあるので、検査の結果を元に苦手な音の出力を上げるなど補聴器の設定を変えてもらいます。
この頃には少しずつ補聴器の装用時間を長くできるようになってきましたが、まだ嫌がって装用できないときもあります。
声を出すことはあるのですが、喃語くらいで意味のある言葉は全然発しませんでした。
聞こえないので多少の遅れは覚悟していましたが、周りの同じ月齢の難聴の子でも意味のある言葉を言い出している子もいたので気になりました。
担当の言語聴覚士(ST)の先生に相談すると、補聴器を装用していない状態でも「目を見て話すこと」を大事にして接するようにと言われました。
それが「ことばを育む上での土台」になるそうです。
STはSpeech Language Hearing Therapistの略で、言語(話すこと)、聴覚(聞くこと)、嚥下(食べること)が難しい人の検査や評価を行って、必要に応じてリハビリや支援、指導を行う人のことです。
難聴児支援センターにいる言語聴覚士(ST)の先生は聴力検査や補聴器の調整をし、聞こえに関する相談にも乗ってくれます。
まとめ
補聴器装用を始めて半年が経ち、少しずつ小さい音にも反応するようになってきて、35dBの音でも反応がみられるようになってきました。
言葉の発達の遅れは気になりますが、その子のペースがあるのでゆっくり見守っていこうと思いました。
次回は1歳半の頃、難聴児1歳児の集まりに参加し出して急成長?!についてお話します。
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